まずは「標準に含まれるか」「本当に今必要か」を分ける

追加工事は同じ工事範囲の費用、手配の手間、保証窓口、施工時期の4つで比べる。
追加工事は、費用と手間も一緒に比べる(編集部作成の説明図)

図解の要点:売主オプションと外部手配は4つの視点で比べる

  • ① 工事範囲を揃えた費用(本体・部材・標準工事・追加工事・処分費が含まれるか)
  • ② 手配の手間(現地採寸・複数社の見積もり比較・施工日の立ち会い)
  • ③ 保証と窓口(不具合時に建物側と設備側のどちらへ連絡するか)
  • ④ 施工時期(引渡し前に完了するか、引渡し後〜引越し前後に工事するか)

建売住宅では、キッチンや浴室は最初から付いていても、網戸やカーテンレール、居室の照明などが「別途オプション工事」になっている物件があります。一方で、同じ分譲会社でも建築時期やシリーズによって最初から標準装備になっている物件もあります。

そのため、最初からすべてを「追加で買うもの」と考えるのではなく、次の12分類について1つずつ状態を整理することから始めましょう。

  1. 1
    網戸
  2. 2
    カーテンレール
  3. 3
    照明
  4. 4
    テレビ受信設備(アンテナ・光回線等)
  5. 5
    エアコン
  6. 6
    フロアコーティング
  7. 7
    カップボード(食器棚)
  8. 8
    食洗機
  9. 9
    シャッター
  10. 10
    カーポート
  11. 11
    フェンスと庭の仕上げ
  12. 12
    宅配ボックス

各項目について、まずは「標準に含まれる」「追加を考える」「今回は付けない」「まだ分からない」の4つに分けると、今すぐ見積もりを取るべき項目が絞られます。

「売主に依頼」と「自分で手配」を比べるときの4つの視点

「オプション工事は外注した方が必ず安い」「売主に頼むとすべて安心」と一概に決めつけることはできません。手配先を考えるときは、金額の数字だけでなく次の4つの条件を並べて比べましょう。

比べる視点売主(または提携オプション会社)に依頼する場合自分で専門業者・量販店に手配する場合
1. 施工時期と引越し引渡し日(鍵を受け取る日)までに施工が完了するケースが多く、引越し当日から使いやすい。原則として引渡し後(鍵を受け取った後)に採寸・工事を行うため、引越し前後の日程調整と立会いが必要になる。
2. 手配と採寸の負担窓口が1つにまとまり、サッシ型番や図面の確認を任せやすい。業者探し、現地での採寸立会い、複数社からの見積もり比較を自分で行う手間がかかる。
3. 建物の保証との関係売主の管理下で施工されるため、建物本体のアフターサービス窓口と連携しやすい。外壁への穴あけ・ビス固定を伴う工事などは、売主の防水保証・構造保証の対象外にならないか事前の書面確認が必要。
4. 支払いとローンの扱い契約タイミングや金融機関によっては、住宅ローンの借入対象に含められる場合がある。引渡し後の個別支払い(現金・振込・カード等)になることが多い。

見積もりを比較するときに揃えるべき9つの条件

売主の見積もりと自己手配の見積もりを比較するときは、総額の数字だけを比べると「片方には部材費や処分費が入っていなかった」という見落としが起きやすくなります。差額を見る前に、次の条件が揃っているかを確認しましょう。

  • 商品・型番(グレードや対応畳数、純正品かどうか)
  • 数量・対象箇所(何窓分・何部屋分・何メートル分か)
  • 取付工事費(基本工事費にどこまで含まれるか)
  • 付帯部材(エアコンの配管化粧カバー、専用コンセント増設、カーテンレールのブラケット等)
  • 撤去・処分費(既存部材の取り外しや梱包材の処分費)
  • 出張費・諸経費(現場までの交通費やコインパーキング代、高所作業費など)
  • 消費税(税込表記か税抜表記か)
  • 工事保証と製品保証(何年間の保証がつき、不具合時はどこが窓口になるか)
  • 工期と立会い日(引越し日までに間に合うか、何日間の立会いが必要か)

『建売カルテ』の費用整理ツールでは、両方の見積額を入力したうえで「同じ条件・範囲で見積もりを揃えた」にチェックを入れたときだけ差額を表示し、合計には実際に採用する方の見積額だけを加算する仕組みにしています。

構造・防水や手続きに関わる工事の注意点

  • 外壁や柱・屋根に関わる工事(シャッター、外壁付け物干し、アンテナ、エアコン穴あけ等):筋交いや柱、防水シートを傷めない施工方法が必要であり、売主の建物保証条件に関わるため、必ず事前に売主へ施工条件を確認してください。
  • カーポートや物置などの外構工事:敷地の建ぺい率・建築確認申請や、固定資産税の評価、前面道路・隣地境界との離隔条件などが関係します。インターネット上の「家屋調査が終わってから建てればよい」といった一律の情報だけで判断せず、自治体や専門業者、売主にルールを確認して進めてください。