都市型3階建ては「平面の広さ」と「縦の暮らし方」を両方見る

入口、廊下、階段、設置場所を確認する。必要寸法は製品と搬入方法によって確認する。
家具と家電は、置き場までの経路も確認(編集部作成の説明図)

図解の要点:設置場所だけでなく玄関からの搬入ルートを通しで確かめる

  • ① 玄関ドア・共用通路の有効幅と高さ
  • ② 廊下のクランク(曲がり角)やドアノブの出っ張り
  • ③ 階段の幅・天井高・回り階段の手すり(特に2階LDKや3階建ての場合)
  • ④ 設置場所(冷蔵庫・洗濯機置場)の奥行きと扉を開けたときの余裕

駅に近いエリアや都市部の住宅地では、限られた敷地を有効に使うために「1階に駐車場と水回り(または居室)、2階にLDK、3階に各居室」を配置する都市型3階建ての建売住宅が多く分譲されています。

2階リビングは日当たりや風通しを確保しやすく、外からの視線も気になりにくいという良さがある一方で、2階建てとは異なる「階段の上り下り」「大型家具・家電の搬入」「敷地ギリギリに建つ場合の工事条件」を見学時に確かめておくことが欠かせません。

1. 階段の使いやすさと毎日の家事動線(`CHK26`)

3階建ての暮らしで毎日繰り返すのが、フロア間の移動です。見学ではエレベーターのない3階建てを実際に何往復か歩いてみて、次の点を確かめましょう。

  • 買い物帰りの動線:玄関から2階のキッチンまで、重い食材や飲料を持って階段を上がる負担がどれくらいあるか
  • 洗濯の動線:洗濯機を置く場所(1階または2階)と、洗濯物を干すバルコニーや室内干しスペースが何階離れているか
  • 階段の形状と手すり:折り返し(回り階段)の踏み板の奥行きや、手すりの位置、夜間の足元照明の明るさは安心できるか
  • 家族のライフステージ:小さな子どもを抱っこして上り下りするときや、将来年齢を重ねたときに無理のない部屋割り(1階居室の活用など)ができるか

2. 2階LDKへの家電・家具の搬入経路(`CHK23`, `CHK24`, `CHK25`)

2階にキッチンやリビングがある間取りで特に注意したいのが、大型冷蔵庫・ドラム式洗濯機・ソファ・ベッドの搬入です。

  • 階段と廊下の有効幅を測る:壁から壁の寸法ではなく、手すりやドアノブが出っ張っている部分のいちばん狭い幅(有効幅)と、階段が曲がる箇所の天井高をメジャーで測ります。
  • 階段を通らない場合の搬入条件を確認する:階段からの搬入が難しい場合、2階の窓やバルコニーからクレーン車や手吊りで搬入する方法がとられます。その際は「2階の窓や手すりの開口寸法が足りるか」「前面道路に作業車を停めるスペースがあるか」「窓のすぐ前に電線や障害物がないか」もあわせて見ておくと安心です。
  • 引越し準備費の見積もりに入れておく:吊り上げ作業が必要になる場合は、引越し会社や配送業者への追加費用が発生することがあるため、契約前に確認しておきましょう。

3. 室外機の設置場所とエアコン工事の条件(`CHK16`, `CHK31`)

敷地を有効活用する都市型3階建てでは、隣家との距離が近いケースや、3階にバルコニーがない間取りもあります。エアコンを後から設置する際は、次の点を事前に確かめておきましょう。

  • 室外機をどこに置くか(`CHK16`):3階の部屋にエアコンを付けるとき、3階バルコニーに室外機を置けるのか、それとも1階の地面まで長い配管を下ろす(立ち下げ配管)必要があるのかを確認します。
  • 作業スペースと配管条件(`CHK31`):3階から1階へ配管を下ろす場合、隣地との間に作業用のはしごを立てられるスペースがあるか、また高所作業費や配管延長費、専用コンセントの電圧・位置がどうなっているかを、購入前に担当者や工事店へ相談しておくと予算のズレを防げます。

4. 駐車スペースとドアの開閉・乗り降り(`CHK01`)

1階建物の一部が車庫(ビルトインガレージ)になっている場合や、コンパクトな駐車区画の場合は、図面上の「車庫寸法」だけで判断しないことが大切です。

  • 有効幅・奥行き・天井高:柱や壁、給湯器、水道メーターの位置を含めて、自分の車(または将来乗りたい車種)が入るかを確認します。
  • 乗り降りと荷物の出し入れ:車を停めた状態で運転席・助手席のドアを無理なく開けられるか、後ろのトランク(バックドア)を開けてベビーカーや買い物の荷物を下ろせるかを、許可を得て現地で確かめましょう。